皆さんこんにちは 宮崎市花山手で開業しております小坂歯科医院の院長 小坂です
各地で大雨被害が続出しており、コロナ渦の中、本当に大変な世の中になってきました。
ウン十年に一度のはずの災害が、毎年当たり前のように起こり、地球が好き勝手やってきた人間に怒ってるのかもしれませんね。
私の数少ない趣味である釣りにも多々影響があります。
船が出船しないのは勿論ですが、海が濁流で濁り、全く釣れない時が多くなりました(腕のせいではありません。多分w)
友人のM先生のご親戚は人吉の河川氾濫で大変な思いをされているようです。
一日も早い復興を願っております。
さて、今回のテーマですが「顎顔面の加齢的変化」についてです。
顎顔面の加齢的変化
以前から特に女性(40歳~)から、「昔より歯並びや噛み合わせが変わった!どうして?」という相談を受ける事がありました。
私は、この事例について、ある程度の知識はありましたが、エビデンス(科学的根拠)までは理解しておりませんでした。
そこで今回は何故このような顎の変化が起きるのか?を簡略化し説明していきたいと思います。
(※この度、この事例に対し、私が所属しているMMIDというスタディグループの先生方にご教授いただいた事を感謝致します。)
何故このような顎の変化が起きるのか?
まずかみ合わせは 「顎関節」にも依存します。
顎関節は睡眠時の歯ぎしり(ブラキシズム)などで微小な変化(変形)を起こす事があります。
その変化は関節そのものは僅かですが、関節は下の顎(歯)と繋がっていますので、噛み合わせはその変化で大きく変わってきます。
そしてその変化は男性よりも女性に顕著に現れる事が多いと言われています。
なぜ変化が女性に顕著に現れるのが多いのか
原因としては「ホルモンの変化」といわれています。
女性は人生で様々な変化があります。
生理、妊娠、出産、閉経、骨代謝の低下、更年期障害などです。
つまり男の単純な構造?とは違い、ホルモンバランスは繊細なのです。
下図データによると40代から大きな変化があり、男性よりも顕著であるというグラフもあります(画像:T先生よりいただきました)
男性(Male)にも変化はみられますが、女性(Female)の方がより早期に、変化も多いですよ~みたいな図です。
また、2007年の論文ですが、閉経に関して50歳付近にホルモンの変化で顎顔面の大きな変化が表れているという論文もあります。
つまり、ホルモンの変化(出産や閉経等)のタイミングで骨代謝などに影響が出ることがあり、女性に顕著にみられる理由がこれです。
一旦、変形を起こしてしまうと、ほとんど自然には戻らず矯正等の治療をする必要もでてきます。
また、口呼吸や舌を突出する変な癖などもあれば、同時に治す必要もあります。
リウマチも、ほぼ女性に多い(男性の4倍~)のはホルモンバランスの変化ではないか?といわれています。
当医院でも患者様から良くある質問の一つで、稀に起こる事例ではないので参考にしていただければ幸いです。
歯列が以前より変化した、噛み合わせが悪くなった方は、一度相談をオススメいたします。