このブログを書いている時期は サッカー ロシアワールドカップの真っ最中です。
下馬評の日本代表は『最下位』予想でしたが、まさかの上位発進!!
日本と同じ組み合わせのポーランド、前回優勝国のドイツやアルゼンチンなど強豪国が初戦突破が難しくなるなど誰が予想出来たでしょうか?
本当にわからないものですね(人生と一緒ですねぇ)
私も深夜、眠い目をこすりながら応援してます!頑張れ!日本!
で、今回のテーマは 『どうやったらビハインドからスコアを逆転するか?』というサッカーと歯の治療を無理矢理こじつけたテーマです(笑)
大きな虫歯はレッドカード!?
歯のトラブルの早期発見、治療が出来なかった場合、特に虫歯は大きくなりすぎると当然元の状態には戻せなくなります。
そうなると神経を取ったり(これはイエローカード!?)、歯を抜いたり(レッドカード!?)、歯にとってはかなり致命的なダメージを負う事になります。
レッドカードは一発退場ですが、イエローカードなら、ギリギリセーフにもっていける場合もあります。
もちろん条件は限られますが、それが『MTAセメント』というものを使用した治療です。(種類は沢山ありますが、当院はこれ↓です)
MTAとは
MTAとは「Mineral Trioxide Aggregate 」の略ですが、ケイ酸カルシウム系の原料で建材などに使用されるセメントに類似しています。
このセメントを下の写真みたいに虫歯が大きくて神経が露出してしまった部分(真ん中の黒い部分が神経の入り口)に詰めていくわけです。
以前は上の写真みたいなケースは神経を取る事が多かったのですが、MTAの存在により神経を保存出来る確率が格段に上がりました。
その効果はシンプルに言うと『神経の露出部分が塞がる』作用があるという事です。
塞がるのは難しく言うと(笑) カルシウムイオンが放出し,穴が開いた歯質にハイドロキシアパタイトが形成され、新しい象牙質の形成を促す効果があります。
(わかりにくいですが、矢印の先が新しく出来た組織ですw)
要は穴の周囲にカルシウムの膜みたいなものが出来て蓋をしてくれるイメージです。
MTAの効果
①水で固まる・・・精製水と混ぜて使用します。水分の多い口の中でも固まるので使いやすい。仮に出血していても大丈夫
②封鎖性が良い・・・膨張しながら固まるのでしっかり封鎖出来て細菌などからガード出来る
③殺菌作用・・・PH12の強アルカリ性で菌は殺菌される
④生体親和性が良い・・・菌は殺すが歯の組織には優しい 等でしょうか・・・
MTAのデメリット(個人的見解)
欠点はあまり無いのですが、あえて言うと
①高価(メチャ高いです。これが気軽に使えない一番の原因(汗) )
②操作性が良いとは言えない(詰めるのは難しい)
③固まるのに時間がかかる
ただ、欠点で高価と書きましたが、ご安心ください!
限定的に保険適応
日本では神経が露出した部分を覆う治療のみですが『保険適応』となっております。
もちろん虫歯は早期発見・早期治療が原則ですが、大きな虫歯でも神経の保存が昔より良くなってます。
大きな虫歯で歯医者に行くのを諦めようとしている方は、諦めないで一度歯科医院で見てもらいましょう!(サッカーも諦めたら終わりです)
最後に 日本代表がんばれ!!(しつこい)
乱文 失礼いたしました!