根管治療(歯の根っこの治療)で一番大切な事は・・・
最近、食欲の秋で体質管理に気を付けないといけないな~としみじみ感じている今日この頃です。皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は自慢じゃないですが中性脂肪が正常の方の何倍もあり、今回の健康診断でも引っ掛かりました。やはり運動と食事管理は大切ですねw
話はそれましたが、今回のテーマは根管治療についてです。
可能な限り無菌的に処置する
小坂歯科医院では、大きな虫歯でも可能な限り神経を保存したり、抜かなくて済む歯は残せるように努めているつもりです。
ただ、神経がダメになっているケースは神経を除去しないと、いつまでも痛みが取れないため除去(抜髄)することがあります。
神経を取る際に一番大切な事は何か?
それは
「可能な限り無菌的に処置する事」です。
実は口の中は菌でいっぱいなのです(良い菌、悪い菌含めて)
根尖性歯周炎という根っこの先に出来る病気
どんなに可愛いアイドルでも必ず口の中に菌はいます(笑)
その口の中の菌が根っこの中に入ると感染を起こして病気を作ることがあります。
それが根尖性歯周炎という根っこの先に出来る病気です。
これは何故出来てしまうのか?
実は、「根っこの中に唾液や周囲の歯垢の菌が入る」事が主な原因と言われています。
これは有名なDr.Kakehashiという先生 が1965年に発表した論文で、
「根っこの中に菌が入らなければ根尖性歯周炎(根尖病巣)は起こらない」
という事をマウスの実験で証明しました。
では、菌を入れないようにするにはどうしたら良いのでしょうか?
根の治療する歯だけを隔離するラバーダム治療法
現段階では 「ラバーダム治療」がとても有効であると言われています。
ラバーダムとはゴムの薄いシートで根の治療する歯だけを隔離して治療する方法です。(以下イラスト)
これを装着すると、外部(他の歯、唾液など)から隔離されて菌が入らない様になるのと、薬剤などが喉に流れないようになったり良い事尽くめです。
ただ、日本の歯科治療ではラバーダム治療を行っている歯科医師は何故かとても少ないそうです(最近は増えてきているかもしれませんが・・・)
何故、こんな便利で治りやすい治療をしないのか?
それは 「 保険点数は何と0点!! つまり歯科医師が自腹でやるしかない! 」だからだと思います。
上のイラストを見るととても簡単そうに見えますが、実はとっても作業的にも手間がかかる治療なのです。
手間暇かかって、コストもかかるから、やらないんでしょうね!
かくいう私も以前はラバーダム治療はやっていませんでした。
その時は気づきませんでしたが、やりだすと治療成績が格段に上がり、かつ術後の痛みがあまり出なくなりました。
結果、コスト、時間がかかっても、長い目で見れば患者さんにとって有益である事がわかりました。
まさに小坂歯科医院のコンセプトである「自分自身が受けたいと思える治療」にピッタリなのです。
今後も小坂歯科医院ではラバーダム治療をやり続けます!